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フリーチェーンの不具合?スライドしない理由と壊れた時の対処法

linoa

こんにちは。
ネックレスチェーンの中でもとても便利なスライドフリーチェーン。

スライドフリーチェーンネックレス


「スライドアジャスター」「スライドフリーアジャスター」など言い方は様々ありますが、ここでご紹介するフリーチェーンは、チェーンを引っ張るとボールの中をチェーンが行ったり来たりでき、長さを自由に調節できるチェーンのことをメインにお話を進めます。

記事のご案内

情報は2025年2月時点です。
記事公開日:2025年2月24日。
情報は、20年以上フリーチェーンを扱っている私の経験と専門業者とのお話から、かんたんにざっくりと説明したものです。
記事の目的は、悩まないように選択肢を少なくし、「まずは取っ掛かりでやってみてください。そこから自分に合ったものを探ってみましょう。」というスタンスです。

この便利なフリーチェーン。
その自由度の高さと簡易性とは真逆で、非常に繊細なつくりをしています。
そのため、ちょっとしたことで「もしかして壊れた?」と思ってしまうような不具合に当たってしまうのもしばしば。
今回はこの不具合の主な理由に迫ります。

スライドフリーチェンとは何?
どんな風に調節するの?
などは下記リンク先でご紹介しています。

スライドフリーチェーンが動かない報告の主な原因

1. 自分の爪がひっかかってる
2. チェーンが新しい
3. しばらく使っていない
4. スライドが固い
1. チェーンのねじれ
2. ひっかかり
3. スライド部分の破損
4. ゴミの侵入

修理が必要のないもの

1. 自分の爪がひっかかってる
2. チェーンが新しい
3. しばらく使っていない
4. スライドが固い

「フリーチェンが動きません。」といった報告で、多くの場合が上記に当たります。

1. 自分の爪が引っかかっている

チェーンを調節する際、自分の指の爪がスライド部分を抑えてしまい、そもそも物理的に動かせない状態です。
え?うそでしょ?そんなご冗談を。
と思われるかもしれませんが、実は私も経験者で、こういったケースが疑われる方もいらっしゃいました。
これ、意外と気が付かないんですよ。
この罠にかかってしまうと、なんどやっても動かない!ということになります。
今一度、ボールを指の腹で持って、重力に逆らわず縦にだらーんと伸ばして、上部の先端を引っ張ってみてください。

私の判断基準
やり方を変えても動かない場合は、下記の理由を考えます。

2. チェーンが新しい

実は製造したての新品商品は、まだスライドが馴染んでおらず、動かしにくいという事例が少なくありません。
この場合、少し強めにちょっとだけ伸ばしたり、ちょっとだけ短くしたりを繰り返していくと、次第に使いやすくなる可能性があります。

私の判断基準
もし今まで使えていたのに急に動かなくなった場合は、破損の可能性が高いです。

3. しばらく使っていない

しばらく使っていない場合、身体の脂や汚れなどが固まってしまい、スライドが固くなります。
この場合は、少し温めてから少しずつ強めの力で引っ張ってみてください。
もちろん一気に引っ張らずに少しずつ。
もし原因が汚れ程度ならばこれで動く可能性があります。
しかし、ゴミやメッキの剥がれの固体が引っ掛かっている場合は、断固として動かないか、チェーンが壊れてしまうため、判断が難しいところです。

私の判断基準
もし今まで使えていたのに急に動かなくなった場合は、破損の可能性が高いです。

4. スライドが固い

そもそもそのチェーンの特性で、スライドが固いということが多々あります。
ジュエリーも1つ1つ完璧に同じようには作ることができません。
環境や気候によっても条件が変わります。
メッキが施されている場合はこの傾向は特に強いかと思われます。
そのため、同じような商品なのに、こちらはスライドが異様に固いということも多いです。

その場合は、かなり力を込めて引っ張ってみます。もしスライドが動けば、このチェーンの個性だと思ってよいと思います。
あまりゆるいと装着中に長さが変わってしまうため、多少固めのほうが良いかも。

私の判断基準
上記3つの流れで動かない場合、いずれにしてもあとは破損の可能性があるため、この際力を込めて引っ張ってしまいます。

修理もしくは取り換えが必要なもの

1. チェーンのねじれ
2. ひっかかり
3. スライド部分の破損
4. ゴミの侵入

1. チェーンのねじれ

例えばベネチアンデザインのように、微妙な組み合わせのねじれがスライドボール内で引っかかってしまうケースです。
この場合は、チェーンを反対側に戻してみたり、チェーンをまっすぐに伸ばしてみたりすることで、スライド調節自体はできるようになるかもしれません。
しかし、根本的な改善が取れない限りは、また同じことが繰り返されることが考えられます。

2. ひっかかり

1.の延長線上にある原因です。デザイン性の高いチェーンは特に陥りやすい不具合となります。引っ掛かってしまった場合は、戻してもどうしても動かなくなる可能性があります。
この場合は大変残念ですが修理、または交換が望ましいかと思われます。

3. スライド部分の破損

今まではチェーンに原因があることが多かったのですが、こちらはスライドボールそのものに不具合が見られる場合です。
この原因特定は非常に難しいため、専門業者に見てもらうか相談することをおすすめします。

4. ゴミの侵入

ゴミとはいかないまでも、メッキ剥がれや金属片などの小さく固いものが、スライドボール内に侵入し、とどまることでスライドができなくなる状態です。
もしくはそのゴミによってチェーンが傷つき、チェーンそのものの劣化を進めてしまうケースです。
こちらも原因特定は非常に難しいので、専門業者にご相談をおすすめします。

壊れてしまうきっかけ

こわれてしまうきっかけには様々ありますが、すぐに思いつくものでも下記があります。

✔ 汚れや皮脂の塊。
✔ 無理な力がかかった時。
✔ 劣化。

特に多いのは2番目の「無理な力がかかった時」。
装着時にしてもそうでないにしても、無理な方向に力がかかってしまうと、チェーンのゆがみにつながり、その積み重ねで壊れてしまうことが考えられます。

ジュエリーの中でもネックレスチェーンは非常に繊細で壊れやすい部類です。
そのことを念頭に置いて大切に使用していても、どうしても不意にひっかけてしまったり力が無理な方向にひっぱられたりすることは避けられません。

壊れた場合の対処法

この時点で壊れたと断定はできませんが、私の経験上この上記の理由のリストがほとんどを占めています。
もし「修理が不要な理由」でなかった場合は、とても残念ですが修理、または交換となります。

修理よりも買いなおしや交換をおすすめ

修理をする場合はどうしても下記の課題が出てきます。

✔ 修理代が高い。
✔ 手数料がかかる。
✔ 修理が不可能な場合も多い。
✔ 修理の期間や手続きが面倒。
✔ 原因が特定できずまた壊れるかも。

修理するとなると修理代のほうが高くつく場合もあります。
チェーンの素材がシルバーや真鍮であれば、新しく買いなおす方が安いかもしれません。

もしお手持ちのチェーンが金の場合は、実は修理よりも交換するという方法もおすすめです。金製品のジュエリーにはK10やK14、K18という刻印がされています。

なぜなら、金はそのものの価値が変わらないため、その重さに対して同じ長さとデザインであれば、交換ができる可能性が高いからです。
※ただし、その会社が同じチェーンを取り扱っている場合のみ。また、必ず交換ができるわけではありません。

もしくは修理代よりも安い手数料や差額で交換ができる可能性があります。
※切れてしまってチェーンが短くなっている場合は別です。

思い入れのあるチェーンであれば、高い料金を払ってでも直したいのですが、もしそうでなければ、同じようなものとの交換をお願いしてみてはいかがでしょうか?

ちなみに小売り販売店では保証期間や交換可能期間などが決められているため、交換をお願いするのは厳しいため、修理屋さん貴金属チェーンの専門業者に問い合わせてみると良いかと思います。

交換ができる業者は限られてしまいますが、ぜひ一度選択肢に入れてみてくださいね。
ただ念を押しますが、これは「もしかしたら交換できるかも。いやできたらラッキー。」というパターンです。

修理の場合は、インターネットでも「ネックレスチェーン 修理」などと検索するとたくさん出てきます。

当ブログについて
リノアネックレス
リノアネックレス
昨今の世界情勢や物価高騰など、おしゃれとして貴金属・ジュエリー・アクセサリーを身に着ける機会が減ってしまったかもしれません。しかし、この業界と世界観を応援し、同じ分野の他店も含め一緒に盛り上げたいという気持ちで立ち上げました。 みなさんのそばに、ちょっとだけ生活を豊かにするおしゃれが見つかりますように・・
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